ロクロについて
ロクロについてです。
あすび枠(綜絖枠)を吊るす棒がロクロです。ロクロは8角のものが使われます。滑り、回転などの具合がよく、作る場合も8角にする事が比較的容易であることによると思います。
ロクロの本数は枠が2枚なら1本、枠が4枚なら2本または3本、6枚なら4本が普通です。
手織りの場合、枠は2枚または4枚の場合がほとんどです。2枚の時は問題はありませんが、4枚の時、ロクロを2本にするか、3本にするかでだいぶ様子が違ってきます。
下の図と表をご覧下さい。
| おろそうとする綜絖枠 | 2本ロクロ | 3本ロクロ |
| 1 | ○ | ○ |
| 2 | ○ | ○ |
| 3 | ○ | ○ |
| 4 | ○ | ○ |
| 1-2 | × | ○ |
| 1-3 | ○ | ○ |
| 1-4 | ○ | ○ |
| 2-3 | ○ | ○ |
| 2-4 | ○ | ○ |
| 3-4 | × | ○ |
| 1-2-3 | × | ○ |
| 1-2-4 | × | ○ |
| 1-3-4 | × | ○ |
○ 下ろせる × 下ろせない
2本ロクロの場合は当然のことですが、同時におろせない枠の組み合わせが出てきてしまいます。
枠と踏み木の繋ぎを変えて、織れるようにしなくてはなりません。綾織をする場合は出来るだけ踏み
易くしておいた方が作業の能率が上がります。3本のロクロにする事で、踏みよい様に自由に繋ぎが
できる様になりました。
2本から、3本に進化する過程にはたくさんの人々の経験の積み重ねがあったのだと思います。
コロンブスの卵ではないですが、画期的なことですね!